[岩手県不動産管理会社様]
戸建て管理物件屋内にカビが大量発生。 全館除菌プランで再び衛生的な環境へ。

課題

管理する戸建て物件が空室の期間中に梅雨を迎え、内装の広範囲にカビが発生している事が発覚。木部や網戸には粉状のカビが、壁には染み状のカビが発生していた。放置すれば更に拡大し、人が住めば健康被害が懸念される状態であった。

解決方法および効果

「除塵清掃」「除菌剤処理」「オゾンガス燻蒸」等、複数の手段を用いて全域のカビを除菌し、処理前後にカビ数を検査する事によって汚染の解消を確認した。また、早期再発の恐れがある一部の木部に対しては防カビ処理を施した。作業完了後は程なくして入居があったが、現在まで再発せずに衛生的な状態が維持されている。

作業内容について

「カビが発生した原因」
一因として、梅雨の外気の影響で屋内がカビにとって最適な温湿度となり、その状態が一定の期間維持されてしまったことが挙げられます。一般に、管理住宅の空室期間中にはエアコンによる温湿度の調整、換気扇の運転、窓の開放などの空調管理はあまり行われません。そのため、カビの発育を抑制したり外に排出する機会が無く、基本的には増える一方になります。また、不運にも特定のカビにとって最適な発育条件が整ってしまった場合には、本件の様に短期間での爆発的な発生を許す恐れがあります。

目次

事例詳細

実際に導入したサービスの内容について

「カビ検査」
まずは各部屋のカビ汚染の程度を調べるために、空中浮遊菌検査(空中にどれくらいカビが舞っているか)と表面付着菌検査(物の表面にどれくらいカビが付着しているか)を実施しました。結果、多くの部屋でカビ汚染は著しく、カビの種類としては埃が多い場所でよく見られる特定の種が全体のカビ数の8~9割を占めていました。

「除菌処理」
 館内では手の届きにくい高所を中心に埃が溜まっており、最初の除菌の工程として除塵清掃を行いました。カビと埃は関わりが強く、住環境の埃1gあたりには10万~100万個程のカビが存在します。埃はカビにとって栄養源であると同時に住処でもあるため、除塵を行う事は効率よくカビを除菌する事でもあります。

次に、除菌剤による内装やエアコン内部の除菌処理を行いました。
使用薬剤は安全性が高い物のみを3種類用意し、対象物との相性によって使い分けながら丁寧に処理しました。

玄関付近の珪藻土の壁には、黄土色のカビが斑点状の染みとなって発生していました。このカビは粉状のカビと違って拭き取りでは落とせないため、漂白性能をもつ除菌剤を手作業で丁寧に処理することで美観も改善しました。

「オゾンガスくん蒸」
次に、除菌作業の仕上げとして「オゾンガスくん蒸」を行いました。
オゾンガスくん蒸とは、除菌・脱臭効果を有するオゾンという気体を「オゾン発生器」という装置を用いて建物内に充満させ、環境中の菌やウイルスを不活化したり、不快な臭気を脱臭する技術です。カビ対策での使用は、除菌とカビ臭の除去を同時に果たせるため有効です。
オゾン活用の歴史は古く、現代では食品、医療用品、上水道水、ホテルの客室等の除菌や脱臭のために広く活用されています。オゾンは気体であるため手の届きづらい高所や細かな隙間の中まで処理でき、空気中に漂うカビにも効果を発揮します。また、オゾンは時間と共に酸素へと変化するため、作業後の残留物への心配もありません。
但し、くん蒸中はオゾン濃度を人体にとって有害なレベルまで一時的に高めるため、取り扱いには専門技術を要します。※オゾンガスを使用したその他の事例はこちら

「事後検査と防カビ処理」
除菌作業を終え、カビの発生が顕著だった箇所に対しては、仕上げとして高い抗菌力を有する「ヒバオイル」を天然の防カビ剤として処理しました。
最後に、二度目のカビ検査によって無事に汚染が解消されたことを確認し、書面にてご報告しました。

重視した内容について

 居室内での除菌剤の使用にあたり、内装を傷めないような薬剤の選定と使い分けに配慮しました。また、内装材と除菌剤との相性によって薬剤処理できる箇所が限られていた事もあり、埃の除去をしっかりと行う事がカビ数低減のためには重要でした。しかし、内装には木が多く使用されており細かな溝が多かったため、吸引力に優れた業務用掃除機を複数台導入して徹底した埃とカビの除去を行いました。

HYSIAを知ったきっかけと導入の決め手について

ご依頼主には普段からシロアリやその他の害虫対策でお取引いただいており、カビ対策サービスについてもご紹介済みでした。今回は極端にカビが発生してしまったため、一般清掃の業者ではなく環境改善を微生物単位で考えるHYSIAにご依頼いただいたとの事でした。

本件でこだわったポイント(HYSIA担当者より)

 本件で最も重要だったのは、除菌処理後の検査結果でしっかりと改善を確認できるような作業内容の設計です。本件は健康被害を防ぐことが目的でしたので、たとえ見た目が改善したとしても、検査でカビ数の減少(汚染の解消)が確認されなければ不十分ですので、作業内容の設計に最もこだわりました。
 大量のカビを日常的に吸い続けることは、重大な健康被害を引き起こす恐れがあります。
カビによる汚染から健やかな環境を取り戻すことは、豊富なノウハウを持つHYSIAの重要な役割だと捉えています。

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